某専門誌・創刊号より(最終編)

さらに本文の記事をまたいくつか紹介しよう。

「ハマニシキの体形」
ハマニシキにも他の金魚同様、長手と呼ばれる胴の長いタイプと丸手と呼ばれる
短いタイプがある。これらは特に区別して繁殖されている訳ではないので、飼育池には
常にどちらのタイプも存在していることになる。ハマニシキの場合、他の金魚と比較して、
特に頭部が発達するということもあり、あまり丸手のものはバランスを崩して泳げなく
なってしまう恐れがある。胴体と頭部のバランスのとれた個体を選択すれば良いと思うが、
頭部については胴体との比率が個体によってかなり異なっているようだ。

「パール鱗の表現について」
日本ではパール鱗の表現を持つ金魚の種類は、普通にパールと呼ばれている金魚と、
高頭パール、ハマニシキ程度だが、中国ではほとんどといっていいほどの品種に
パール鱗表現の金魚が存在している。そして、それぞれの各体色の組み合わせが
あるので、これらを品種として分類すると、その数は大変膨大なものとなる。
ハマニシキでは淘汰されたパール鱗にならない個体はオランダシシガシラに非常に
近い表現となる。また水泡状に発達する肉瘤の表現は、パール鱗の表現をして
いなくても得られることが判っている。体形についてもパール鱗が表現されていなくても、
非常に丸い表現をしている個体もあれば、パール鱗の表現をしていても長手という
個体も出現する。

                        ◆◆◆

ごく一般的なことで、数多く浜錦を見た人ならば解かる範疇ですが、ここはきっちっと
解説なされている。惜しむらくは頭部肉瘤の表現について、その形状にも色んな
表現が有ることにも触れて頂きたかった。
・オランダシシガシラ状の、所謂一般的な肉瘤形状
・一つ瘤の水泡状肉瘤
・最も浜錦らしい、二つ瘤の水泡状肉瘤
                                ・・・など、バリエーションもあろう。

前述の記事のとおり、「この時輸入された系統の高頭パールからは、ハナフサ・
出目・背鰭の欠如したもの・パール鱗にならず普通鱗となるものなど、実に
様々な表現を持った金魚が現われた。」
とあるように、そもそもの親の
高頭パールこそが雑多な遺伝子資質を持ち合わせており、浜錦と品種認定された
現在でも様々なバリエーションが存在するところは、いかにも中国金魚らしい
形質ではなかろうか。

渡辺氏の作出されるハマニシキでは、キャリコは非常に少ないと記されている写真。
f0138974_1139791.jpg

(株)清水金魚から出荷前の渡辺義春氏作の2歳魚達。キャリコどころか、
当時は更紗柄も数が少ない事がうかがい知れる。
f0138974_11393840.jpg

同じく(株)清水金魚の巻末広告欄より、親魚と思われる写真。
f0138974_1140499.jpg


                        ◆◆◆

それでは最後に、キャリコについて触れられている記事を紹介しよう。

「キャリコ体色のハマニシキ」
最近中国から輸入される高頭パールの中には、非常に美しいキャリコ体色の
個体が見られる。
渡辺氏のハマニシキでもキャリコ体色のものが存在するが、
残念ながら現在では、数としてあまり生産されていない為に、目にする機会は
少ない。ハマニシキと発表された当初よりキャリコ体色のハマニシキの生産は
行われてきたが、渡辺氏の話しによると、ハマニシキハ普通鱗でパール鱗表現の
ハマニシキが最初に出来上がり、その後、国産のアズマニシキとの交配を
行うことにより、キャリコ体色のハマニシキを作出したそうだ。しかし、渡辺氏の
系統のキャリコハマニシキからは、頭部の発達の良い個体が現在では
あまり得られない、とおっしゃっていた。

「ハマニシキのこれから」
            (全文省略させて頂きます。 G-kingyo)

                        ◆◆◆

ここの、「高頭パールのキャリコ」個体こそが、私が声を大きくして言いたい、
「それを浜錦として市場に流通させているのは何処の誰ですか?」というところだ。
混乱や誤解を招いているのではなく、混乱や誤解をさせて、商売に結び付く物なら
手段を選ばないと考えている人が居るのではないかと問いたいのである。

先般、このブログを書くにあたって当事者の渡辺氏にコンタクトを取ってみた。
あえてその内容は今回は伏せておこう。それが賢明な事と判断した時には、
またこの場末のブログで紹介出来るかも知れない・・・。
ちなみに渡辺氏はこの後、浜松市から蒲郡市に移転。さらに施設の立ち退きにあい
一線から引退、現在は隣町の額田郡で別の人生を歩いておられる。

                        ◆◆◆

一部省略させて頂きましたが、以上がこの号の浜錦に関する記事です。
web上で、この記事文章を目にしたことがなかったので、長文に渡ったがご紹介
させて頂いた。
途中私感コメントを入れながら紹介したが、基本的にはこの雑誌の記事の内容
については賛同する立場をとる。以前このブログ内でも取上げた同類の雑誌、
アクアライフ'03年/2月号の、あまりにお粗末で無責任なスタンスとは一線を画すもの
と言えよう。もちろん私の知りうる情報と符合する記事ばかりでは無かったが、
逆読みするとその事の真意が読み取れた点においても、何かを投げかけてくれた?と
解釈すればその真摯な取材姿勢とともに好感も持てるところだ。

既に創刊号のこの記事から5年も経とうとしている。今現在、浜錦はどのように
取り扱われ、どのような現実があるのか、再度この雑誌に取上げて欲しいと
願うばかりだ。次に記事なる時には、業界のパワーバランスを一切排除し、
風穴を空けるような真実や、新説コメントを期待したい。
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by G-kingyo | 2007-04-23 12:58 | 金魚四方山話

金魚の想ひ出・金魚にみた夢・お母さんに内緒の金魚・・・単一魚種を中心とした、Gと金魚の「愛と偏見」に満ちた?魚ログ


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